風の中行く

始めまして

 15年ぐらい前になるでしょうか。今は亡き夫の仕事の関係で、新進陶芸家の展示販売会に行きました。最終日だったのであまり期待をしていなかったのですが、展示品の中にひときわ黒々と目を引くお抹茶茶碗がありました。がっしりと大きくて、ぶ厚く力強いのに、その形は繊細でした。 箱の表書きには,  “ 何を求める。風の中行く”。一目ぼれでした。 値段は、一万円もしなかったと覚えていますが、それでも子育て中の主婦とし...

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